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筋膜 Fasciae

 すべての筋膜は次の3つに分類されます。
・皮下筋膜 subcutaneous fascia (浅筋膜)
・深筋膜 deep fascia
・漿膜下筋膜 subserous fascia

皮下筋膜 subcutaneous fascia (皮下組織)は皮膚と、例えば筋のような身体の特殊化された構造物を包む深筋膜との間にあって、全身を連続的に覆っています。この筋膜は2層からなり、外層はしばしば脂肪層(皮下脂肪)と呼ばれ、正常では蓄積した脂肪があります。脂肪の量は固体的あるいは部位的に差はありますが、数cmの厚さに達することもあるし、やせ細ったヒトや病気で衰弱したヒトではほとんどないこともあります。内層は通常脂肪を含まず、豊富な弾性線維をもつ薄い層です。これらの2層は大部分の場所で完全に癒着していますが、特に前腹壁の下部では注意深く解剖すると、この2層を分けることができます。2層の間には浅層の動脈や静脈、リンパ管、乳腺、ほとんどの顔面筋、広頚筋さらに一、二の他の筋があります。
 体の多くの部分の皮下筋膜は、例えば手背の筋膜のようにその部分の皮膚に独特な可動性を作り、深筋膜の上を滑らかに動きます。これらの部位では、皮下筋膜と深筋膜を指や刃の付いていない器具で簡単に分離することができます。言葉を言い換えていうと、それは筋膜隙 fascial cleft によって隔てられているのです。体の表面の他のある部位、特に骨の隆起や突出部では、そこを覆う2つの筋膜が密に癒着しているけれども、同様にその各々の筋膜の個性が保たれていて、互いに連続的になってはいません。

深筋膜 deep fascia は筋をじかに覆っていて、灰白色のフェルト様の膜として特徴をもっています。これはかなり複雑につながった膜と帯とから成り立っていて、筋や他の構造物を本来の位置的関係に保ち、幾つかの筋を一まとめに結び付け、同時に各々の筋の機能のために互いの間の隔壁となっています。筋や他の構造物の被膜や支質である本来の結合組織は、この筋膜には含まれません。筋の場合では、筋上膜 epimysium は上腕三頭筋のようにその周りを包む筋膜と癒着して、その本体を失うこともあるし、また上腕二頭筋のように裂隙によって隔てられ、筋上膜の状態が保持されていることもあります。
 深筋膜は連続的ないしは全く終わることのない形で構成されているもので、骨膜や軟骨膜、靱帯などがその連続性を完全にするための助けをしているといえます。筋膜は時に筋や他の構造物を包むために分離し、再び1枚の膜に結合します。筋膜の分離と癒着の現象は、ある筋膜の部がいずれか他の筋膜に続くことを追求でき、また当然骨格に付着していることを知ることができる意味で重要です。
 深筋膜は連続した膜ですが、記述上、3つの部分に分けることができます。第1は外被包層です。この筋膜は胴、頚、体肢および頭の一部というように広範囲を覆うもので、皮下筋膜のすぐ下にあります。第2は内被包層で、体壁の内面を覆う広範囲にわたる筋膜です。すなわち、胸腔と腹腔の裏打ちをしていて、さらにその内面は漿膜下筋膜によって覆われています。第3は中間膜といい、この筋膜は2つの被包層が分離と接着をすることによって、できてくる種々多様なもので、全身の筋と他の構造物との間に存在します。

漿膜下筋膜 subserous fascia (漿膜下組織)は深筋膜の内被包層と体腔を覆っている漿膜の間に位置し、皮膚と深筋膜の間にある皮下筋膜と同じようなものです。胸膜と胸壁の間にある筋膜のように、ある部位では非常に薄く、またある部分ではやせた人や衰弱した人以外は厚く、腎臓のまわりのように脂肪組織の厚い層を形成しています。この筋膜は浅筋膜(皮下筋膜)のように外層と内層とには分けられませんが、特に栄養の良い固体では、脂肪が蓄積して不規則な層を作っていることもあります。壁側胸膜は折れ返った部や、間膜の部で内臓を包む臓側漿膜に続いています。
 


 筋膜がより強い力、例えば特別に筋の直接的な牽引を受けるようなときには平行に走る膠原線維が加わって厚くなります。このような筋膜は白く光った腱膜の外観を呈します。この型の筋膜は、ほぼ同じ方向に走る線維からなる2つの筋の起始の間に存在することが多いです。例えば上腕骨の内側上顆や外側上顆から起こっている前腕筋の場合では、通常その筋膜を筋間中隔と呼びます。このように強くなっている筋膜が筋を包んでいることがあり、また前腕の外被包層のように筋膜が筋の起始や停止になることもあります。極端な例は大腿筋膜であって、この腸脛靱帯は、事実上、大殿筋の主な腱と大腿筋膜張筋の停止腱です。

| 筋膜とは | 13時34分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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